2007年01月15日(月)
有料老人ホームには時々ボランティアの方が来られます。
ある時落語のボランティアをされた方がいらしたそうで、
母は江戸落語に自分のアイデンティティを感じたようです。
父は落語好きな人で、
ラジオの落語放送を録音したテープをたくさん持っていました。
それをこちらに持って来ましたが、
まだ辛いとそれを聞くことはできないようです。
昨年12月からNHK教育の「趣味悠々」は、「もっと落語を楽しもう」。
夜遅くにテレビを見ると目が疲れると言うので、
私がビデオに録ったものを昼間楽しんでいるようです。
http://www.nhk.or.jp/syumiyuuyuu/rakugo.html
外国で生活する日本人が自分のアイデンティティを模索するように、
神戸へ来た母は強烈に自分のアイデンティティを求めているようです。
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2007-01-15 22:44
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2006年4月
母には言わずに申し込んでいた、
区の文化講座に2人揃って当選しました。
当選通知の葉書を持って母に見せると、
「まぁ私に相談しないで申し込んで・・・」と
驚いた顔です。
「相談したら、無理だっていう返事なのわかってるもん」
毎月1回2時間の講座です。
我が家から車で5分ほどの場所で開催されるので、
一緒に行けばいいと思い申し込みました。
母は文学少女がそのまま大人になったような人です。
古典や歴史、美術などが大好きなので、
絶対に興味を示すだろうという確信がありました。
思った通り、この講座を楽しみにするようになりました。
関西は古典や歴史の宝庫です。
少しずつ自信をつけて、奈良京都へ行けるようになって欲しいというのが私の切なる願いです。
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2007-01-15 18:24
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2006年5月3日
父の三回忌をすることが決まりました。
母にとって9ヶ月ぶりの東京です。
1週間ほど前から風邪気味になり、
数日前には明け方母からの電話が。
ギョッとして出ると「夜中に下痢をした」と。
内心、そんなことで・・・と思いつつ、
仕事前に寄るからと伝えました。
ホームに着くと、
職員の方も母の不安な様子を気にしていて、
私を見てホッとされたようでした。
念のため系列の病院で点滴を受けることになりました。
やっぱり来たか・・・という気持ちでした。
母がここを乗り越えてくれることは、
今後生きていく為にとても重要なことに思えました。
私はその気持ちを淡々と伝えました。
母も気持ちが落ち着いたのか、
その後は不調を訴えることがありませんでした。
前日新幹線で東京へ向かいました。
母は久しぶりの自宅を懐かしそうに眺めています。
でもハッキリと言いました。
「もうここに一人では住めない」と。
三回忌はお天気にも恵まれ、
一年前には食事を一緒にすることのできなかった母が、
親戚や知人の前に立つことができました。
私が1年前に思い描いていた通りの光景でした。
父に依存して生きて来た母。
その夫を亡くし食事も取れず、うつになってしまった母。
母の生き方はたくさんの示唆に富んでいます。
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2007-01-15 14:31
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