風と太陽、波と潮と地熱
2011年06月08日(水)
今日の朝日新聞夕刊

池澤夏樹氏の連載コラム「終わりと始まり」に

「その気になれば」というエッセイが掲載されています


作家ってすごいな

私の心の中でずっと言葉にならなかった思いを

ちゃんと文字にしてくれてるんだもの




抜粋

・・・・核エネルギーはどこか原理的なところで

人間の手に負えないのだ

それを無理に使おうとするから

嘘で固めなければならなくなる

まずは自分たちを欺いて安全と信じ込もうとする

そこに科学的根拠はない

他の国の他の会社が運営しても

いつか違う種類の

しかし同じように恐ろしい事故が起こるだろう・・・





原子力に代わるエネルギーは

どれもがまだ未成熟だけれど

「その気になれば」と氏は言います




・・・・日本という高度に工業化された国が

その気になれば

エネルギーの風景はがらりと大きく変わり得る

ナウシカの住む谷は

意外に近くにあるのではないか。





池澤夏樹氏の公式サイト「3.11」より

http://www.impala.jp/3.11/index.html




・・・ 地震と津波は多くを奪ったし、

もろい原発がそれに輪をかけた。

その結果、これまでの生活の方針、

社会の原理、産業の目標がすべて変わった。

多くの被災者と共に

電気の足りない国で放射能に脅えながら暮らす。

つまり、我々は貧しくなるのだ。

よき貧しさを構築するのがこれからの課題になる。

これまで我々はあまりに多くを作り、

買い、飽きて捨ててきた。

そうしないと経済は回らないと言われてきた。

これからは別のモデルを探さなければならない。

被災地を見て、要所要所に賢者はいると思った。

若い人たちもよく動いている。

十年後、この国はよい貧乏を実現しているかもしれない。


2011-06-08 22:34 | 記事へ | コメント(4) | トラックバック(0) |
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2011年06月08日(水) 23:32 by 坂東浜太郎
こんばんわ。僕は同じ池澤夏樹の「終わりと始まり」の4月5日のコラム「春を恨んだりはしない」を読んで同じような気持ちになりました。震災以降いろんなところでいろんな人がいろんなことを言っていましたが、この文章が初めてのちゃんとした言葉に思えました。実は今でも机の前に貼っています。回は違うけど同じように思っている人がいると知ってちょっとうれしくてコメントさせてもらいました。
> よき貧しさ
なんとも清々しい響きですね。

国が、とかではなく、一人ひとりが
ナウシカの谷を真剣に探さなければ
などと思いました。
坂東浜太郎さん

初めまして
コメントありがとうございます

春を恨んだりはしない、のコラムも読みました
なんとなくうっすらと思っていた情緒的なことを
こんなにスッキリ書いてもらえると
心の中の整理整頓ができますね

同じようなことを考えていらした坂東さんと
知り合えて嬉しいです

これからもよろしくお願いします
クレアさん

もう私たちは戻れないのですね
若い人たちを見ていると
少し希望が見えてきます

これからのことは若い人たちに決めてもらえばいいと思っています
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ニックネーム:mkfamily
性別:女
海の見える家で暮らしています。通信制大学で心理学を勉強し、2011年春卒業しました。

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