ちづる〜父性と母性の違いについて。
楽しみにしていた映画でした。
一緒に観に行ったのは
自閉症の子ども(と言ってももう21歳)を持つ母親
彼女は療育サークル仲間と作業所発足させた友人。
もう一人は私が去年卒業した通信制大学で
現在心理学勉強中、
私の卒論インタビューの協力者を紹介してくれた友人。
映画館から出た途端、3人揃って「う〜ん・・・」
友人の一人が
「役に立たないうちみたな父親でも
いないよりはましなんだね」
本当に同感
母性と父性をテーマにした映画だと思いました。
映画を卒業制作にした、ちづるさんのお兄さん、
彼が家庭内で必死に「父性」役を担ってました。
彼が思い切って世間に発信したからこそ、
母子カプセルから脱出することができたと思います。
一般的に育児は
母性と父性の違いの両方のバランスが大切だと言われています。
母性は「内部に閉じた」世界=自分の子宮胎内相当の世界に子供を置こうとする、
子供を親に「癒着・依存させる」性。
父性は「外部へと開かれた」世界に子供を置こうとする、
子供に対して親からの「分離・自立を促す」性。
ただ、母性役割=母親、父性役割=父親という訳ではありません。
役割が反対という家庭もあるでしょうし、
両親だけでなく祖父母や親戚や近所の人が
それを担ってくれると助かります。
昔はそうだったのだと思います。
母親ひとりで障害のある子を育てるのは
本当に大変です。
そんなお母さんや妹に優しいまなざしを向けつつ
厳しい父性をも発揮した兄。
世間一般的には「障害者のいる家族への啓蒙」、
が評価される映画なのでしょう。
しかし、学校卒業後の障害者の居場所、
家族サポートなど、
社会的側面からの問題発信、
そして家庭における父性母性のバランスの大切さが
評価されていい映画だと思いました。
障害者関連の映画になると
どうも世間の評価が情緒的になってしまうのが
残念です。
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2012-02-14 18:49
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★発達障害関連 |
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「ちづる」は、発病前に知って、是非見に行きたかった映画です。
mkfamilyさんの見方は、今までの批評家と違った観点で見ていますね(*^-^*)
母性と父性両方とも必要ですよね
(母子家庭・父子家庭では、片親が両方をしないといけないから大変です。)
Kazeも発病して実家に戻り、母が心配性で何かとブレーキ役をしています。
反撥はしていますが、母を納得させながら行動することで無理なくリハビリに取り組むことができていると思います。
障碍問題を取り扱う時に「世間の評価が情緒的になってしまう」ことによって見えなくなることが多いですよね!
家族に障害をもつ者がいないと
なかなか遠慮があって
言えない雰囲気なのかもしれませんね
KAZEさんのブレーキ役のお母さん
いくつになっても親にとって
子どもは子どもなんですね