ホームレス歌人のいた冬
母が短歌作りを趣味としているので
毎週月曜の朝刊の中から「朝日歌壇」を届けています
時間に余裕があるときは
さっと目を通していたのですが
あるとき、ある投稿に目が釘づけになりました
(柔らかい時計)を持ちて炊き出しのカレーの列に二時間並ぶ
(ホームレス)公田耕一
その後毎週のように入選作が掲載されていき
彼の歌を詠んだ投稿が増え
社会面ではこの現象をとりあげ
彼に「投稿謝礼」を渡したいので連絡を取りたい、
と異例のよびかけが掲載されました
パンのみで生きるにあらず配給のパンのみみにて一日生きる
百均の「赤いきつね」と迷いつつ月曜だけ買う朝日新聞
日産をリストラになり流れ来たるブラジル人と隣りて眠る
世の中はリーマンショック後の派遣切りで失業者が急増
年末の日比谷公園に年越しのテント村ができた
2008年の冬でした
そんな公田耕一を探すノンフィクション が出版されました

http://www.bk1.jp/product/03392256
(言葉で)表現のできる人は幸せだ
文中のこの言葉は、
自閉症の男の子が起こすパニックを
何とか言葉で表現できるようにと
願っている私たちの実感でもあります
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2011-07-08 23:06
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「朝日歌壇」は、読んでいませんでした…(^^ゞ
そう言えば『豆腐屋の四季』松下竜一も朝日歌壇に投稿された短歌をもとに書かれていました。
短歌や俳句は短い表現なのに
ズシンと言葉が重く響いてくることがありますよね。
自閉症の子どもたちにとって言葉で表現することができないので、パニックになることがありますよね
自閉症の子どもたちに限らず、言葉が育っていない子どもたちの多くがキレるという現象をおこしていますよね…
字数制限があるから
余計に言葉が際立つんでしょうね
自閉症の子供たちは言葉を獲得していくうちに
問題行動が減っていくそうです
自閉症に限らないですねきっと